リーダー育成の極意
先日、サービス業のH社長から、こんなご相談をいただきました。
「リーダーに新しい仕事をやってくれないか?と頼んでも、現在の仕事で手一杯なので、新しい仕事まで取り組めません」と断られるのです。
しかし、社長から見ると、リーダーなら新しい仕事もできると思い頼んでいるんです。というのです。
本人にどう伝えれば、新しい仕事をやってもらえるようになるでしょうか?
というご相談でした。
特に最近は、リーダーに新しい仕事を頼んでもやってくれないので困っているというご相談を受けることがあります。
また、以下のようなことを心配される経営者の方もいます。
強引にやらせようとすると辞めてしまうかもしれない。
新しい仕事を与えると潰れてしまうかもしれない。
パワハラだと言われるかもしれない。
恐れがあって、強く言えない。
だから、社長がやるしかない。
社長は、本来、リーダーに任せる仕事であっても手放せないでいる。
結果、日々目の前の仕事に追われる状態になってしまっている。
そんな状態が続くと・・・
「どうすれば、リーダーの意識や行動を変えることができるだろうか?」
と考え始めます。
私自身も、、そう考えていました。
リーダーに、もっとふさわしいリーダーになってもらうために、リーダー研修を行ったり、面談を行ったりしました。
研修や面談を行うことで、本人の意識や考え方が変われば、行動も変わる。
そう思っていたのです。
ところが、これまで1000社以上の人事労務相談に関わり、500以上の社員研修を行ってきたのですが、最近では全く違う考え方をするようになりました。
それは、結論を先に申し上げると・・・
「人は、そう簡単には、変わらない」ということです。
もちろん人が変わることはあります。
ただし、2つ条件があると考えています。
1つ目は、本人自身が、「もっとよくなりたい」「変わりたい」と思っている場合。
2つ目は、自分でお金を払ってでも学びたい、変わりたいと思っている場合です。
つまり、本人の中に、「変わりたい」「このままで終わりたくない」という強い気持ちがあり、自ら時間やお金を使ってでも学ぼうとする人は、短期間で変わる可能性があります。
しかし、企業で行われている社員研修などは、会社が研修を用意し、研修費用も会社が全額負担し、しかも研修を受けている時間も賃金が支払われているケースがあります。
もちろん、それが悪いわけではありません。
しかし、会社がお膳立てした研修を受けるだけで、人の意識や行動を大きく変えることは、なかなか難しい。
これは、500回以上研修を行ってきた私自身が強く感じていることです。
研修を受講した直後は、
「勉強になりました!」
「明日からやってみます!」
と言ってくれます。
ところが、1ヵ月、2ヵ月経ったとき、
受講生を見るたびに、「研修を受ける前と後では、何が変化したのだろう?」
と思うことが多々ありました。
行動は、研修を受ける前と比べると、少しでも良い方向に改善したのだろうか?
研修を受ける前と後では、成果が変わったのだろうか?
ビフォーアフターが分からないのです。
では、どうするのか?
研修や面談をする前に、社長の思いや考えていることを実現するために、最初に「仕組み」をつくるのです。
リーダーの意識が変わるのを待つのではなく、リーダーが新しい仕事に取り組みたくなるような仕組みをつくるのです。
仕組みができたら、仕組みの中にリーダーを入れるのです。そうすると、リーダーは、新しい仕事をやり始めます。
リーダーが、新しい仕事をやってくれないと言って、本人を責めたり、何度も説得しても、状況は変わりません。
大切なのは、本人の意識を変えようとするのではなく、仕組みをつくり、仕組みの中に入れるのです。
そして、仕組みの中に、研修や面談が必要であれば、仕組みの中に取り入れれば良いのです。
それが、リーダーを短期間で育成するポイントです。
今回も最後まで、読んでいただき、ありがとうございました。
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