リーダー育成の極意
「中野先生聞いてくださいよ!」
先日、製造業のY社長さんから、少し興奮した様子でご相談がありました。
「社員に辞めてもらいたくないと思って、毎月1回、、一人ずつ面談をするようになったんです。それなのに、次から次へと社員が離職していくんです。どうしてなんでしょうか?」
Y社長さんは、どうしても納得がいかないという表情でした。
これまでもY社長さんは、社員のことを想い、食事会を開催したり、日頃からできるだけ社員とのコミュニケーションを取ろうと心がけてきました。
そして、今回新たに始めたのが、定期的な社員面談。
社員と定期的に面談を行うことで本音を引き出し、それを会社の改善につなげることができることができれば、きっと働きやすい会社になり、社員も辞めなくなるのではないか?Y社長さんは、そう考えたのです。
確かに、社長さんの本音や要望を聞き出し、会社として改善できることを行っていくことで、働きやすい職場になり、未然に離職を防止できるかもしれません。
しかし、一方で、社員さんから出てくる本音や要望をすべて叶えられるわけではありません。経営上の理由から、すぐには改善できないこともあると思います。
その場合には、できない理由を本人に説明する必要があります。
ところが、社員からの立場からすると、
「勇気を振り絞って言ったのに、結局、改善してもらえないんだ」
「どうせ、何を言っても無駄なんだ。」
と、かえって、ガッカリされてしまうケースもあります。
そこで、一つ、考えていただきたいことがあります。
そもそも社員は、社長に本音を言えるのでしょうか?といことです。
自分が社員の立場だったら、言えないと思います。言えるとすれば、言いやすい要望や、表面的な悩み程度だと思いますね。
しかし、以前の私は、労使トラブルの現場に携わる中で、労使トラブルの根本原因は、最終的には、本音が言えないことが根本原因であることにだどり着きました。そこで考えたのが、社内で本音が言える職場にするための仕組みづくりです。もし、本音が言える職場が出来れば、労使トラブルは減少するだろうし、離職者も減るだろうと考えたからです。
しかし、さまざまな会社を見ていく中で、私は、あることに気づきました。
それは、
「そもそもの経営者は、社員の本音を聞きたいわけではない」
ということです。
少し、乱暴に聞こえるかもしれませんが・・・
しかし、経営者が本当に社員が望んでいることはなんでしょうか?
経営者が社員に望んでいることは、
会社がやってほしい仕事を正確に、速く、実行してほしいということです。
結局は、ここではないでしょうか?
そうであるならば、経営者が力を入れるべきことは、社員の本音を何とか聞き出すことではなく、社員が自然と仕事に集中し、仕事そのものに夢中になれる仕組みをつくること。
私は、その方が、はるかに重要だと考えるようになりました。
社員の本音を聞き出そうとする前に、社員が仕事に夢中になれる仕組みが御社にはあるでしょうか?
一度、じっくり考えてみてください。
今日も、コラムを最後まで、読んでいただきありがとうございました。
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