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リーダー育成の極意

 今回は、私自身の体験談を書きたいと思います。
昨年4月に、大学を卒業した息子から私が経営している社労士事務所で働きたいとの申し出があり、事務所に入社しました。私自身も、父親が社労士事務所を営んでいたので、25年前に父の事務所に入社し、現在は私が父親の後を継いで2代目です。
当初、妻からは、息子について、「大学を卒業したら、一度他の会社に就職し、経験を積んでから事務所に入れたほうがいいんじゃないの?」と言われていました。しかし、私は、本人がやりたいと言っているのだからと入社させ、当初は、社会保険関係の手続きを中心にやってもらいました。

ところが、しばらくすると、私は、あることが気になり始めたのです。

それは、私が与えた仕事以外は、息子は全くやろうとしなかったのです。

最初は、仕方がないよなー。何も分からないんだし・・・。そう思っていました。

しかし、待てども待てども、与えた仕事以外のことはやろうとしません。

私は、次第に、「えっ!なんで自分から進んで、与えた仕事以外のこともやろうとしないの?」

私が、父親の仕事を始めた頃は、必死に、与えられた仕事以外も率先して取り組んでいました。

だから、息子にも同じようなことを期待していたのです。

もちろん、大学を卒業してから1年6ヵ月の経験だけでは、社会のことも、仕事のことも、まだまだわからないことばかりで、無理もないなーと思っていましたが、次第に、「与えられた仕事が終わったら、次は何をやればいい?」ってぐらい聞けないのかな?

そのことも、何度か直接本人に伝えましたが、全く変わりません。

「やっぱり、妻が言ったように、一度、他の会社に勤めさせた方がよかったのかなー」と後悔し始めました。

恥ずかしながら、私はこれまで、いろんな会社で、人材育成研修やリーダー研修の講師も務めてきました。
これまで、経営者の方から、「社員が、思うように動いてくれないんだよ。どうすればいいですかね?」という相談を何度も受けてきました。

ところが、息子を前にして、
「社員が思うように動いてくれないって、まさにこういうことなんだな」と改めて、相談のあった経営者の方の悩みが、身に染みて実感できたのです。

そんな中でも、与えた仕事は少しずつできるようになり、1年6か月後には、社会保険・労働保険関係の手続き関係は、大抵できるようになっていました。

そこで、私は、次の段階として、就業規則の作成や、助成金の申請をやってもらいたいと思い、ある時、「この就業規則を見直して、修正案を出して」と伝えました。

すると、それなりに自分で考えて修正案を持ってくるのですが、「何か、違うんだよなー」という感覚でしたね。

私がイメージしている就業規則の修正案とは何か違う。

ところが、ここで、私は、困りました。何か違うとは思うけれども、どう伝えれば、私が求めている就業規則ができるのか?がわからなかったのです。

私が伝えられないのに、自分で考えて作成しなさい。と言われても、こちらが求めている就業規則はできるはずがないと思いました。

そんなタイミングで、私が3か月前から取り組んでいたリーダー育成のためのコンサルティング商品が完成しました。

商品内容としては、コンサルティングを行うことで、リーダーを短期間で育成できるよう設計しています。

そこで、ふと思ったんですね。

「今回作ったコンサルティング商品(リーダーを短期間で育成する方法)を使えば、もしかしたら息子であっても自ら動き出すのではないか?」と思い、早速、自分の事務所用の仕組みをつくり実践してみました。

すると、どうでしょう。

これまで、全く動かなった息子が、動いたのです!

これには、ビックリしましたね。「人って、こうやって動くのかー!」って鳥肌が立ちました。

そして、「なぜ、息子が動いたのだろう?」と考えた時に、わかったことがあります。

私が、息子を動かしたわけではなく、『仕組み』が、息子を動かしたのです。

私は、これまで、「自分がやりたいと言ったんだから、自分で考えて、率先して動いてほしい」と思っていました。

おそらく、経営者の方も同じように思っている方は多いのではないでしょうか?

特に、リーダー的立場の社員に対しては、

「リーダーなんだから、自分で考えてほしい」

「いちいち言わなくても、自分から動いてほしい」

と思っているはずです。

だから、経営者の本音としては、できれば、自らリーダーを育成することはやりたくないはずです。

でも、リーダーが成長するのを待っているだけでは、なかなかこちらが思うように成長してくれません。

私自身、息子を通じて、それを痛感しました。

だから、今は、こう考えています。

人が動きたくなるのを待つのではなく、『人が動ける仕組み』をつくる。

おかげさまで、今では、就業規則を作る仕組みができたので、息子は、こちらが求めている通りの就業規則をつくってくれるようになりました。また、仕組みをつくったことで、お客様に就業規則を説明できるようにもなりました。

もし、仕組みができなかったら、5年、いや10年以上は、息子は、こちらが求めている就業規則はできなかったと思います。今回、長年かかると思ったことであっても、仕組みがあれば短期間で育成することができると確信しました。

今後も、他の仕組みもつくり、最短で息子を育成し、さっさと引継ぎたいと思っています。

今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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